支援活用事例

  1. HOME
  2. 支援活用事例一覧
  3. 会津漆器と海外を結び、日本の伝統工芸を未来へ繋ぐ

会津漆器と海外を結び、日本の伝統工芸を未来へ繋ぐ

2026.08.05

事業所名:株式会社OKUNIMUSUBI
事業内容:伝統工芸品の海外向けEC販売
所  在  地:福島県会津若松市門田町大字一ノ堰字村西614-3
H     P:https://okunimusubi.co.jp/

事業者概要

 株式会社OKUNIMUSUBIは、会津漆器を中心に、漆作家による最高品質の本物の製品だけを海外向けにEC販売している2024年設立の企業です。
 製品(作品)の一つひとつには、何世紀にもわたる伝統と卓越した技術、そして作家の想いが込められています。こうした魅力やそこに受け継がれる日本の文化を海外顧客に正しく伝え、販売することで、技術の承継や若い作家の育成、NPO法人「はるなか」が実施する漆の木の植林など、伝統工芸の持続的な発展に貢献することを目指しています。

取り扱う会津漆器(一例)
代表取締役の小野さん(左)、漆作家の吉田さん(漆工よしだ代表)(右) 

≪関連リンク≫
漆工よしだ http://www.nurinuri.jp/index.html

制度活用の背景や活用内容

 海外販売にあたって最も懸念していたのは、製品の価値が十分に理解されないまま大量生産品として扱われたり、偽物が流通したりしてしまうことでした。作家から預かった大切な漆器を台無しにすることは何としても避けなければなりませんでした。
 そのことを相談した福島県よろず支援拠点から福島県知財総合支援窓口を案内され、そこでブランドの保護に関する助言を受けました。会社名でもある「OKUNIMUSUBI」をブランド名として商標を取得することを決め、始めに当センターの特許等調査・出願経費助成事業費補助金を活用して国内商標を出願し、続いて福島県海外出願支援事業を活用して欧州への商標出願を行いました。
 最初の出願から約1年半後には、無事全ての商標を取得することが出来ました。

福島県海外出願支援事業について

 当センターでは、海外展開を計画している中小企業等を対象に、特許等の海外出願にかかる手数料や代理人費用などの一部を補助しています。

事業者の声

 当初は、海外販売時に模倣されてしまうリスクを懸念していたものの、ブランドなどの保護は専門的で敷居が高いものと感じていて、商標出願といった考えはありませんでした。
 しかし、最初に相談していた会津若松商工会議所から福島県よろず支援拠点、福島県知財総合支援窓口へと内容毎に繋いでいただき、そこでビジネス上の知財の重要性や制度の内容、具体的な手続きまで丁寧に教えて頂けたことが大変心強く、支援機関の力をお借りしながら一歩ずつ着実に進めることができました。
 会津漆器は、単なる商品ではなく、伝統的な技術や地域の文化、作家さんの情熱、使う人への想いが込められた大切な宝物です。海外に届ける以上、模倣や権利の流出を防ぎ、作家さんの名前や作品の価値を守りながら正しい形で伝えていかなければなりません。「OKUNIMUSUBI」には、人(作家さん)と人(使う人)、日本と海外とを「結ぶ」という意味が込められています。こうした起業の思いを守るためにも、商標としてブランドを保護することは欠かせないものと今では実感しています。
 今後は会津漆器の魅力を発信する中で、海外顧客に会津へと足を運んでもらうきっかけもつくりたいと思います。株式会社鈴武さん(下写真)など、地元で長年続く工房に来て、伝統工芸の生き証人である作家さんのお話を聞き、製作工程や作品を見たり、蒔絵体験をしたりといった、海外では決して体験出来ない技術と地域文化に直接触れる機会を提供していきたいです。

小野さん(左)、漆作家の鈴木さん(株式会社鈴武代表取締役)(右)

≪関連リンク≫
株式会社鈴武 http://www.suzutake.net/index.html